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 若いころは危険だと感じなかった職場の環境が、年を経るにつれてリスクに変わる。高齢者の働き手が増えるなか、どのような対策が求められるのか。

 栃木県内の量販店で働く60代の女性店員は昨年、客から言われたことを他の店員に伝えるため、廊下を走ったときに滑って転倒し、右ひざを骨折した。県内の別のレストランでは50代の店員がお膳を運んでいた時に通路わきの段ボールにつまずき、床に落ちて割れた食器の上に倒れて左腕を切った。

 宇都宮市などを受け持つ宇都宮労働基準監督署では昨年、こうした転倒の労災案件が153件起き、うち69件が60歳以上だった。

 全国の労災状況をみても、転倒が多いのはスーパーや飲食店などのサービス産業。高齢者が貴重な働き手になっている職場だ。

 「ほんのちょっとの段差でもつまずく危険がある」。宇都宮労基署は4月下旬、大型連休を前に約20の業界団体を集め、転倒の予防を呼びかけた。管内では、高齢とはいえない40代であっても2ミリの床の段差につまずき、左足小指を骨折した例がある。堀澤俊孝署長は「人手不足でベテラン従業員を中心に勤務を回す店も多い。高齢ゆえに治療に時間がかかり、休業期間が長引くと職場にとっても痛手なはず」と指摘する。

 厚生労働省は各地の労基署を通じて「転倒対策」を呼びかける。各店舗を回って危険な場所を指摘。マットと床の段差をテープで固定することや、滑りにくい靴を買うことなどを助言している。ただ、小売業などでは安全管理を担う正社員が少なく、対応が行き届かないことが課題という。

■高齢による衰え、握力は75%…

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