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 百田尚樹さんのベストセラー「日本国紀」を批判し、新刊の出版が取りやめになった作家をめぐって、版元である幻冬舎の見城(けんじょう)徹社長が投稿したツイートが物議を醸している。すぐに取り消したものの、業界の慣例を破ってまで、この作家を揶揄(やゆ)するような内容だった。ほかの作家たちの猛反発を招き、文化の担い手である出版社のあり方が問われる事態となった。

 問題の発端は、作家の津原泰水(やすみ)さんが、「日本国紀」をツイッターで批判したことで「刊行予定だった文庫本を出せなくなった」と訴えたことだ。

 津原さんは朝日新聞の取材に対し、幻冬舎から2016年に出した単行本「ヒッキーヒッキーシェイク」の文庫版を同社から今年4月に刊行する予定だったが、1月に急きょ取りやめが決まった、という。装画がほぼ出来上がり、解説も依頼済みで、「完成間近の状態だった」と語った。

 津原さんは、幻冬舎から昨秋に出版された「日本国紀」について、ツイッター上でたびたび批判していた。同書をめぐっては、他の出版物との類似などが指摘されていた。

 ツイッターの投稿をめぐって、津原さんと幻冬舎の編集者は対立。出版中止に至ったいきさつについての両者の主張は食い違うが、編集者は朝日新聞の取材に、「日本国紀の販売のモチベーションを下げている作家の著作に営業部は協力できない」と津原さんに伝えたことは認めている。

 ある大手出版社のベテラン編集…

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