一色涼
拡大する
長部田海床路(右)。潮が満ちると道が消える=2019年5月15日、熊本県宇土市、長沢幹城撮影
熊本県宇土(うと)市に、海の中へ続く道がある。海中から電柱が顔を出す幻想的な光景が評判だ。いったい、どこへ続く道なのか。
熊本県宇土市の長部田海床路(ながべたかいしょうろ)は、有明海に続く海に向かってコンクリート製の道が延びる。潮が満ちると道は沈み、海面に顔を出した電柱の列が沖へと続く。対岸には長崎県の島原半島を望み、雲仙普賢岳がかすんでいた。
SNSでは、映画「千と千尋の神隠し」の一場面のようだとして評判だ。
5月中旬の夕方。どこからともなく十数人が集まり、カメラを構えた。朱色から薄紫色へ、景色は刻々と表情を変える。恋人と来た熊本市のフリーカメラマン椎葉優作さん(27)は「映画みたいな非日常の世界が撮れる場所。何十回来てもいい」と話した。
そもそも何のための道なのか。…
残り:996文字/全文:1324文字
【5/11まで】デジタルコース(月額3,800円)が今なら2カ月間無料!詳しくはこちら
速報・新着ニュース
あわせて読みたい