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 8月に愛知県で開幕する「あいちトリエンナーレ」が、国内で開かれる国際芸術祭としては初めて、「参加作家の男女比を同等にする」と打ち出して話題になっている。

 あいちトリエンナーレは3年に一度開かれる国内大規模の国際芸術祭。今回の芸術監督は、ジャーナリストで朝日新聞の論壇時評の筆者も務める津田大介さんだ。会期中の国際現代美術展とパフォーミングアーツに参加する74組・個人のうち、劇団や男女混合のグループを11組をのぞいた63人の中で女性作家は32人となる。

想定以上の反響に複雑な思い

 「想定の5倍以上の反響がきた」という男女平等への取り組みについて聞いた。

――3月の記者会見で方針を発表して以来、ツイッターで多くの一般の人が意見を寄せた。メディアでの反響も大きかった。

 一般販売窓口でのチケットの売り上げが5月20日時点で前回より2倍多い。ツイッターの反応を毎日みていますが、「男女平等」という誰にでも分かることを打ち出した効果なのかなと思っています。ツイッターで言及している人の9割以上が賛成。1割ぐらいの人が反対を述べている。思った以上に取り組みを評価してくれている。

 通常の芸術祭はテーマを決めて、テーマにあう作家を選んでいく。今回は作家の約半数が女性になることを方針として打ち出したことで大きく報道されています。想定以上の話題になり、正直言って複雑な思いです。男女平等の取り組みが話題になること自体が、日本のジェンダーバイアスを象徴している。

――美術界からの反応は?

 ①積極的に肯定する人、②男性の若手の中には「自分の機会が奪われている」と思って否定的なツイートをする人、③中堅以上で「面白くない」と思っている人は完全に無視、その3パターンに分かれます。

――どういう選考過程を経たのか

 最初から「あいちトリエンナーレでジェンダー平等を実現しよう」と思っていたわけではないんです。

 どういう作家がいいかを推薦してくれるメキシコ人のキュレーターのペドロ・レイエス(男性)が、女性作家、とりわけフェミニズムをアートに持ち込んだ人とか、ジェンダーをテーマにした作家をどんどん推薦してくれた。それを「いいな」と思って入れていったら、気がついたら男性が6割、女性が4割になっていたんですね。

 そんな時、東京医科大の入試で女性を一律に減点しているという報道があった。これまでジャーナリストとして仕事をしてきて、最も衝撃を受けたのがあのニュースでした。先進国の日本で、しかも大学という公共的な存在が、客観的に不正をしようがないと思われている入試でそんな操作をしてしまうんだ、何も信用できなくなるじゃん、と。

 これだけ男性にゲタをはかせる…

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