[PR]

 福岡県宗像市の離島・大島の若手島民による初の企画「砂浜映画館」が19日夜に島の東に位置するカンス海水浴場であり、約200人が楽しんだ。島民だけでなく、準備した人、島を訪れた人らは「感動した」と語った。

 上映会は雨で1日順延。19日は、午後7時の上映前から東寄りの風が強く吹き、時折、小雨も舞った。それでも、スタッフ5人と上映会に協力する糸島映画祭実行委員会代表の福島良治さん(41)=糸島市=は「砂浜で上映なんて、すてきな取り組みです」。

 軽トラックの荷台に設置したプロジェクターで縦6メートル、横8メートルのスクリーンに映像を映し出した。宗像大社秋季大祭の呼び物「みあれ祭」などを島の子どもたちが紹介する映像に続いて、長編アニメ「ソング・オブ・ザ・シー 海のうた」へ。

 夏はにぎわうという海水浴場の砂浜には、多くの人が集まった。上映会を発案した島の成田由子さん(40)は「これだけの人が集まり、感動しています」。そばのテントでは仲間の草野結実さん(31)や豊福未紗さん(32)が島民らと食べ物や飲み物を販売した。

 「島での上映はいいねぇ」と地元の漁師、丸井房芳さん(75)。小学生の終わりごろ、島の公民館で映画を見た記憶がある。「昔を思い出す。今日はうれしい」

 上映が終わり、大島の港から本土側の神湊行きの臨時便が午後9時半に出た。3人の子どもを連れた宗像市の主婦は「映画もよかったですが、大島を子どもにみせたかった」。中学生の息子は「少し寒かったけど、大島の自然が見られてよかった」。

 今回、鑑賞代は無料で、上映費用の60万円はクラウドファンディングを立ち上げて調達した。成田さんは「上映会はまたしたい。でも、資金が集まるかな」。声は明るかった。(上田真仁)