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 2016年に施行された安全保障関連法は憲法違反だとして、被爆者らが国に損害賠償を求めた訴訟の第9回口頭弁論が20日、長崎地裁(武田瑞佳裁判長)であり、原告団の弁護士は長崎原爆病院名誉院長の朝長万左男氏(75)の意見書などを読み上げた。

 2歳で被爆した朝長氏は現在、医師として原爆症などの研究に携わっている。意見書で朝長氏は、被爆から60年後に白血病を発症した患者から「わたくしの身体の中には原爆が潜んでいたのですね」と苦しみを打ち明けられた経験を披露。放射能の被害を世界に発信する核兵器廃絶運動を1980年代からしてきたと述べ、安保法について「平和憲法の下で被爆者として運動に身を投じてきた、その活動基盤が崩れる感じがする」と訴えて、精神的打撃を受けたとした。

 国は、原告が侵害されたと主張する権利は具体的でないなどとして、請求の棄却を求めている。次回期日は10月7日。(弓長理佳)