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 兵庫県丹波篠山市は、市内にある「兵庫医科大学ささやま医療センター」の産婦人科で、医師不足から分娩(ぶんべん)の取り扱いが休止になる恐れがあるとして、態勢の維持や支援を考える検討会を立ち上げることを決めた。25日に準備会を開く。

 市や同センターによると、産婦人科の医師は現在2人。今月に入り、分娩を取り扱う態勢の維持が難しくなっていると、県から市に連絡があった。市側が大学側に確認すると、安心安全な分娩態勢の維持が難しいと説明を受けたという。

 2017年度に市内で生まれた269人のうち、33・1%の89人がセンターで生まれるなど、センターは中核的な存在。市と大学が昨年に結んだ基本協定では、市は運営補助金として大学に年1億2600万円を交付。大学は診療科の存続に努めるが、医師不足などやむを得ない事情で存続が困難になった場合は協議するとしている。

 市側に協議の申し入れはないが、「子育て一番のまちを目指す中、分娩が休止になれば市民に不安が広がる」(酒井隆明市長)と、検討会の立ち上げを決めた。委員は市医師会や自治会などの代表、学識経験者、出産を経験した女性ら約15人。来年3月まで10回ほど会を開く。

 センターの内藤泰事務部長は取材に対し、分娩休止は決めていないとしつつも、24時間態勢で医師2人では休みも取れないのが現状と説明する。「産婦人科をやめるのではない。医療機関の役割分担など、地域で安全な分娩態勢をどう確保するか。分娩休止も選択肢の一つで、近いうちに市と協議したい」と話した。(前田智)