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 大和証券グループ本社が、ネット取引に特化した新たな子会社の営業を2020年春に始める計画だ。中田誠司社長が朝日新聞の取材に応じ、「スマートフォンを使った取引で、手数料も含めてまったく新しいサービスを考えている」と話し、ネット取引を強化する考えを明らかにした。

 新会社「CONNECT(コネクト)」を今年4月に設立し、営業の認可を金融庁へ申請している。中田氏は「我々はこれまで、スマホで取引するネット証券の市場を放置していた。本格的に切り込んでいなかったネット市場に経営資源をつぎ込めば、既存のネット証券各社にとっても脅威になると思う」と話した。

 大和はネットで取引できる「大和ダイレクト」をすでに展開し、332万口座を持つ。だが、ネット証券よりも手数料が高く、利用客は高齢者や富裕層が中心だった。オンライン口座数トップのSBI証券の約450万口座に水をあけられ、取引数も差が開いていた。

 コネクトは、投資未経験者や若者などを新規顧客として開拓する。業界最低水準の手数料とする計画だ。中田氏は「20年後を見据え、今後の資産形成層の若者に今のうちからアクセスしていく」と意欲を示す。資産運用の相談などが必要となったとき、大和が選ばれることをめざす。

 先行するネット証券と比べた独自色について、中田氏は「大和証券グループの持つ業界トップクラスの多彩な商品ラインナップがある。既存のネット証券の顧客を奪うことが目的ではない。有価証券に触れていない潜在顧客もまだ多く、そういった新しい顧客を取り込みたい」と述べた。

 新規顧客を呼び込むため、買い物などでたまるポイントサービスと提携し、現金だけでなく、手持ちのポイントで気軽に投資できるしくみなども考える。(高橋克典)