[PR]

 宅配最大手ヤマト運輸(東京)で宅配ドライバーをしている50代の男性社員が、長時間の時間外労働をしたのに残業代が一部しか支払われていないとして、同社に未払い分など計約360万円を求める訴えを21日、大阪地裁に起こした。

 訴状によると、男性は1996年から、ドライバーとして大阪府豊中市や兵庫県尼崎市の営業所で勤務。運転前の荷物の仕分け作業で午前6時台に出勤してもタイムカードを朝8時に押すよう上司に指示されたほか、忙しくて休憩時間がないことが常態化していたという。

 さらに、同社は他の日の勤務時間を短縮することで、1日8時間を超えても残業代を支払わずに働かせることができる「変形労働時間制」を採用しているが、男性は「(勤務先の営業所では)他の日の勤務時間を短縮できていない」などと主張。2015年2月~昨年8月に多い月では120時間以上の残業があったとして、未払い残業代約260万円に加え、労働基準法で制裁金にあたる付加金約100万円の支払いも求めている。

 男性は提訴後に大阪市内で会見し、「ヤマト運輸は労働現場の声にもっと耳を傾けてほしい」と訴えた。同社は「詳細を一切承知していないのでコメントは控える」としている。(遠藤隆史