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 英グラスゴーで18日にあった「ワールド・ボクシング・スーパーシリーズ(WBSS)」バンタム級準決勝で2回TKO勝ちし、世界ボクシング協会(WBA)、国際ボクシング連盟(IBF)のバンタム級王者になった井上尚弥(26)=大橋=が21日、羽田空港着の便で帰国した。試合前の「秘話」を明かし、パパの顔ものぞかせた。

 無敗のIBF同級王者エマヌエル・ロドリゲス(プエルトリコ)との準決勝は「事実上の決勝」とも言われたが、ふたを開ければ、2回に3度のダウンを奪い早々に試合を終わらせた。「内容的には100点をつけられる」と自身も納得の完勝だった。

 実は試合2日前、父の真吾トレーナーが相手陣営に小突かれる一幕があったという。「腹立たしくて、絶対にぶっ倒してやろうと」。本番で留飲を下げた。

 決勝の相手は、世界5階級を制した現WBA同級スーパー王者ノニト・ドネア(フィリピン)。デビュー当時の井上はドネアの左フックや距離のとり方などの技術を「盗んできた」というが、その憧れの存在も36歳。この日は「(ドネアの加齢による)衰えは感じている」と、自信をのぞかせた。

 決勝の日時や場所は未定。今回の海外遠征では疲労がたまったとし、「国内でやりたい」と希望した。「まだ、戦うぞ、という気持ちになれない。それを取り払って、戦闘態勢を整えたい」。空港では長男の明波(あきは)君(1)に出迎えられ、「早く会いたかったのでデレデレです」。当分は、家族旅行に行くなど、休養にあてるという。(塩谷耕吾)