[PR]

 17日にあったサッカーJ1浦和―湘南で、ゴールに入った得点が認められなかった判定ミスについて、Jリーグが作るインターネット番組「Jリーグジャッジリプレイ」で検証が行われた。ゴールの内側のネットから跳ね返るという、極めて特殊な事象だったことが影響した点などが説明された。

 問題のシーンは、前半31分に湘南MF杉岡大暉が放ったミドルシュート。右ポストに当たり、ゴールラインを割って左内側のサイドネットに跳ね返り、浦和GK西川周作の前に戻ってきた。動画配信サービス・DAZN(ダ・ゾーン)で21日に配信された番組で、「なぜ、ゴールは認められなかったのか」という内容で取り上げられた。普段は複数シーンを対象とするが、今回はこの判定ミスだけがクローズアップされた。

 日本サッカー協会の上川徹審判委員は「主審の位置からは、右のポストに当たるのは見えるが、左側に球がとんだとき、何人かの選手が重なっていた」と説明。そのことを副審が察して、「ノーゴールだ」と身につけている通信機で助言したという。

 副審は左ポストに跳ね返ってきたと思い、ゴールラインを割っていないと判断。主審は、球の最後の行方を確認できていなかったため、副審の助言でプレー続行の判断をしたと解説した。

 2006年ワールドカップドイツ大会で主審を務めた上川委員によると、通常なら右ポストに当たって、左のサイドネットに行く場合は、ネットにとどまるか、ゴールの中に入っていくという。「GKのところに跳ね返ってきたということを、経験上、左のポストに当たったと、臆測、思い込みで判断してしまったのでは」と話した。

 Jリーグの原博実・副理事長は「選手たちのリアクション(激しい抗議)が普通じゃない。1回ちゃんと確認すれば、ここまではいかなかったのではないか。その勇気も必要」と述べた。

 ゴールラインを割ったかどうかを巡って議論を呼んだ判定は、5月3日のJ1でも2件あった。日本協会の審判委員会は、今回の判定ミスを重く受け止め、両ゴール脇に1人ずつ審判を置く「追加副審」を、8月からJ1で導入する考えだ。追加副審は、17、18年はルヴァン杯などで実施されている。(勝見壮史)