京都市最北端にある左京区久多(くた)。市内中心部から車で約1時間、山々に囲まれた、人口約90人の小さな集落です。春から初夏は、やっぱり山菜。山暮らしの醍醐(だいご)味をめいっぱい味わおうと、見分け方や食べ方などをご近所の方から教えてもらっています。さらに興味が深まり、峠をいくつか越えた京都府南丹市美山町の摘み草イベントにも足を延ばしました。

次々やってくる旬

 山里の久多は、街なかよりも春が遅れてやってきます。今年は暖冬で、桜の満開は4月20日ごろでした。桜、コブシ、ツバキ、スモモなどが一斉に開花します。

 山菜は3月初めのフキノトウを皮切りに、雪が消えたあとはコゴミ、ゼンマイ、ヨモギ、タラの芽、ノビル、ウド、ワラビ、山椒(さんしょう、花)、タケノコ……などと、めまぐるしく旬が訪れ、また去っていきます。

 久多では、庭先などでしゃがんだり、身をかがめたりして、草刈りついでに山菜を採る人の姿をよく目にします。立ち話中、ふと手元を見ると、ツクシやワラビをたくさん持っていて、驚かされることも。そんな日は「おすそ分け」に預かることが多く、移住後、山菜が一気に身近になりました。

 私がひそかに「山菜の先生」と仰いでいるのは、足立ハツさん(83)。四国出身のハツさんが久多にお嫁に来たのは60年以上前。

 元々、山菜は身近なものだったそうですが、「久多に来たら、ツクシがいっぱい広がっていて、(お嫁入りの際、付き添ってきた)おばが驚いてね」。当時80代だった大しゅうとめさんと、おしゅうとめさんの両方から、山菜料理を教えてもらったそうです。その腕を生かし、民宿のお母さんとして長年、久多を訪れる登山客や釣り人たちに季節の手料理をふるまってこられました。

 「山菜について教えてくださる…

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