[PR]

 山形県村山市が市発祥の居合道を今年から新人職員の研修に導入し、22日に4人が体験した。同市はサムライ好きの外国人観光客を呼び込もうと、昨年に居合道の体験プランを作ってPRにいそしむ。市民に接する際の礼儀作法が学べて、市の観光資源を自らアピールできる人材も育つ一石二鳥の効果を狙う。

 4人は居合道は初体験。居合道の始祖をまつる居合神社の隣にある居合振武(しんぶ)館(村山市林崎)で、林崎居合道伝承会の熟練者2人が刀の差し方、抜き方、納め方から「初発刀(しょはっとう)」という基本の型まで実演指導した。錬士六段の斎藤隆さん(66)は「体から発する風格や技量で、抜かずに勝つ『鞘(さや)の内』が理想」と説明した。

 最初は戸惑っていた4人も慣れてくると、刃渡り70センチほどの模擬刀を振り下ろす度に「ヒュッ」と空を切る音を響かせた。黒坂瑠華さん(25)は「刀が重くて腕がプルプルした。居合道のように、いついかなるときも気を抜かず集中して業務にあたっていきたい」と語った。

 市によると、居合道は、現在の村山市林崎で生まれ育った林崎甚助重信が室町時代末期、父親の敵討ちをするため剣術の稽古に励み、長刀を扱う抜刀術「林崎夢想流」を開眼したことが始まりとされている。(上月英興)