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 東京・池袋で4月、高齢者が運転する車が暴走し、母子ら12人が死傷した事故で、ごみ収集車を運転していて衝突され負傷した男性(42)は、車を運転していた旧通産省工業技術院の飯塚幸三・元院長(87)から手紙を受け取っていた。

 4月19日の昼すぎ。男性は南池袋方面にごみ収集に向かっていた。豊島区東池袋の交差点で信号待ちをし、青になって右折しようとした瞬間、大きな衝撃を受けた。「突然のことで、わけがわからなかった」。収集車は「バリバリ」と音を立てて横転した。

 男性はしばらく車内に閉じ込められた。動けなかったのは10分ほどだっただろうか。駆けつけた救急隊にフロントガラスを割ってもらい、自力で脱出した。現場隣の公園で、救急車を待った。

 すぐそばに、毛布にくるまれた男性が担架に横たわっていた。「アクセルが戻らなかった」。救急隊員に訴えていた。当時は分からなかったが、飯塚元院長だったのだと思う。

 飯塚元院長からの手紙は5月9日の日付。元院長の代理人弁護士を通じて男性宅に届いた。便箋(びんせん)2枚にきちょうめんな手書きの文字。「私の起こした事故により、大きなお怪我(けが)を負わせてしまい、大変申し訳ございません。伏してお詫(わ)び申し上げます」「お苦しみとお怒り、ご親族の皆様のご心痛とお怒りはいかばかりかと思い、過失を責めるばかり」などと記されていた。なぜ運転を誤ったのかは書かれていなかった。

 男性は右肩と頭部右側に打撲を負い、現在も週1回通院している。「怒りはない。あるのは事故にあった驚きだけ。アクセルが戻らなかったというのは思い違いかもしれない。事故がどうして起きたのか、知りたい」と話す。(河崎優子)

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