[PR]

 兵庫県職員の志願者減少が止まらない。2018年度の競争率は、ピークだった00年度の7分の1以下に落ち込んだ。かつて「安定した職場」と言われた公務員に人が集まらないわけとは。

 「好きだからつきあうか、つきあってから好きになるか。これってけっこうな問題だ。」

 県人事委員会事務局がこのほど、こんなコピーをあしらったポスター100枚とチラシ2500枚を作った。恋愛話のようにも読めるが、実は職員募集の告知だ。

 これまでのチラシは「よくあるタイプ」(担当者)。昨年度は、職員の写真と県のマスコット「はばタン」を使い、「ともに創ろう ひょうごの未来」という見出しだった。

 今回はあえて写真は載せず、黒の背景に白の文字を使い、視覚的に目立つようにした。また、友達同士の会話のようなコピーで、読んでもらいやすいよう心がけたという。県の広報担当部署に非常勤で勤める、民間のデザイン会社経営者に協力を仰いだ。

 そこまで力を入れるのは、職員の応募数が激減しているからだ。

 受験資格が大卒程度(大学の既卒者・卒業見込みか、年齢が22~27歳)の行政職でみると、受験者数を合格者数で割った「競争率」は、00年度は25・4倍で過去最高となった。それが徐々に減少傾向となり、最近では4・4倍(16年度)、4・8倍(17年度)と低迷。18年度は3・5倍と初めて3倍台に転落し、過去最低だった。

 県の人事担当者は、景気回復で採用数を増やしている民間企業に流れる学生が多いとみる。なぜ、民間が人気なのか。「内定が早く出るので安心」「給料が公務員より高い企業もある」「公務員のように試験勉強がいらない」といった理由が、考えられるという。

 公務員離れは、県だけの現象ではない。人事院によると、今年度の国家公務員の一般職試験(大卒程度)の申し込みは、2万9893人と前年比11・0%減少。やはり、減少が続いている。

 県としては、これまでも試験の仕組みを変えるなど工夫を続けて来たが、これといった決め手はないようだ。(青瀬健)