【動画】天王寺動物園に一頭だけ残る12歳のオスのコアラ「アーク」
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 大阪の動物園で、コアラを見られなくなるかもしれない。府内で唯一飼育する天王寺動物園(大阪市天王寺区)が、12歳のオスの「アーク」を最後に飼育をやめるためだ。えさ代が高く、繁殖も難しく、各地の動物園でもコアラが減り続けている。

 5月28日午前9時過ぎ。開園に合わせ、飼育員がコアラ館の屋外展示場への扉を開けた。「おはよう」。声をかけると、室内の木の上で休んでいたアークは、上を向いて何度も鳴き声をあげた。「オーッ、オーッ」。耳を広げ、周囲に危険がないかを確認しながら木を下り、ユーカリが茂る屋外へ歩いていった。

 昼間は木の上でほぼ動かず、寝てばかり。でも、走ったり、木から木に飛び移ったりすることも。コアラ館は園内でも人が絶えない人気スポットだ。飼育員は「風が強い日も揺れる木の上で平然と寝ています。そんな姿を実際に見れば、忘れられないでしょう」。

 天王寺動物園でコアラの飼育が始まったのは1989年。オーストラリアに生息するコアラは体が大きい「南方系」と、体が小さめの「北方系」の2系統あり、大阪市の姉妹都市であるメルボルンから「南方系」の3頭が贈られたのがきっかけだ。繁殖にも成功し、95~99年のピーク時は9頭を飼育していた。

 だが、2010年に「スピカ」(4歳)が死ぬと若いメスがいなくなり、繁殖協力で国内外への貸し出しや病死が相次いだ。同園で生まれ、繁殖が期待された「タラオ」が13年に3歳で病死すると、15年には22歳の「クミ」と23歳の「ミク」が、16年には19歳の「アルン」も死に、アークだけが残った。

 開園100周年を迎えた15年8月、園を管理する大阪市建設局は今後の方向性を示した基本構想の中で、コアラについては維持困難と判断し、自然減による撤退を決めた。撤退の引き金となったのは、えさ代の高さと繁殖の難しさだ。

 コアラはユーカリしか食べない…

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