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 東京医科大、昭和大、順天堂大の医学部入試で不合格となったのは、性別や年齢を理由に不利に扱われたためだったとして、元受験生の女性が5日、3大学に計3621万円の損害賠償を求めて提訴した。「私は氷山の一角。不正入試で人生を変えられてしまう人が出ないよう、再発防止策を示してほしい」と訴える。

 「今後、医師を目指す女性や多浪生らのために、フェアな入試をしてほしい。のど元過ぎれば、でまた不正入試が行われるようになったら全く意味がない」

 東京地裁に提訴後の会見で、女性はこう語った。奨学金を得て大学を卒業した後、医療機関で働いた女性は父の死を一つのきっかけに医師を目指し、退職。1年あまり受験勉強に打ち込み、昨年に3大学を受けた。だが、東京医科と昭和は2次試験で、順天堂は1次試験で不合格となった。

 貯金は底をつき、「もう諦めよう」と何度も思った。一方で「ここまでやってきたのに」との思いもあった。家族の応援を受け、あと1年、受験生を続けると決めた。

 8月に入り、東京医科大が女子や浪人年数の多い受験生を一律に不利に扱っていたことが判明。昭和大や順天堂大の医学部入試でも問題が明らかになった。11月、東京医科大から「得点操作をせずに判定した結果、追加合格の対象者になった」との趣旨の書面が届いた。昭和大からは「再判定の結果、繰り上げ合格でした」、順天堂大からは「実は1次試験を通過していた」と電話連絡があった。

 東京医科大へは入学意向を示し、追加合格となったが、最終的に他の大学に合格したため、辞退した。5月、東京医科大からは補償として「100万円」を提示する紙が届いた。昭和大と順天堂大は、受験料だけが返納された。

 「大学がフェアな入試をしていれば、昨年を受験勉強にあてる必要はなかった」と女性は憤る。「取り返せない時間に対して100万円、ましてや受験料のみはおかしい。誠実な対応をしてほしい」と求める。

 「医師の道を不正に閉ざされた女性は多く、私だけの問題ではない。患者には色々な人がおり、医師も多様性が必要だ。『現役男子学生』だけでいいのか、医療界は問い直してほしい」

 女性を支援する弁護団は、元受験生ら約10人から相談を受けており、10日に東京医科大と補償などについて交渉するという。(山下知子、矢島大輔)

 大学の対応への不満は他の元受…

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