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 政府は23日、中曽根康弘内閣でつくられた「閣僚の靖国神社参拝問題に関する懇談会」(靖国懇)の議事録の一部が存在していたことを明らかにした。存在そのものが不明だったが、信濃毎日新聞の情報公開請求を受けて、今年に入り内閣官房の書庫を探したところ、見つかったという。

 同日の参院総務委員会で文書の存在を認めた。靖国懇は1984~85年8月に藤波孝生官房長官(当時)の私的諮問機関として設置され、非公開で21回開催。憲法の政教分離の解釈で議論がわかれるなか、「抵触しない何らかの方式による公式参拝の道があり得る」との報告をまとめ、直後の終戦記念日に中曽根首相(当時)が初の公式参拝に踏み切っている。

 当時は情報公開制度ができる前で、議事録はつくられたかも不明だった。内閣官房幹部は23日、立憲民主党の杉尾秀哉氏への答弁で「古い行政文書や文房具を置く書庫の棚の上に2~12回(の議事録)が平積みで発見された」と答えた。ただ、議論が煮詰まったと思われる13回目以降の議事録はなく、「廃棄したか否かも含め、管理状況は不明」としている。

 靖国懇では、複数の委員が参拝反対や違憲を訴えたことが明らかになっているが、報告をまとめる過程は分かっていない。(別宮潤一)