[PR]

 有料老人ホーム「サニーライフ北品川」(東京都品川区)で元介護職員根本智紀容疑者(28)が入所者の男性を暴行して殺害したとされる事件で、根本容疑者の同僚が当時、「痛い」という男性の叫び声を聞いていたことがわかった。施設の防犯カメラには同じ頃、容疑者が男性を繰り返し居室に引きずり込む様子が映っていたという。警視庁が経緯を詳しく調べている。

 捜査関係者によると、防犯カメラの映像は4月3日深夜のもの。黒沢喜八郎さん(82)が仰向けの状態で背中をすりながら居室から出ようとするのを、根本容疑者が何度も引きずって連れ戻していた。この頃、夜勤の同僚の職員が「痛い。何をするんだ」と黒沢さんが叫ぶのを聞いたという。黒沢さんは右半身が不自由で自力で歩くのが難しく、認知症だった。同様に居室を出て行くことは以前にもあったという。

 その後、根本容疑者が1人で出てきて、両手を広げて肩をすくめるようにしながら立ち去る場面も映像に残っていた。警視庁はこの直前に暴行が行われたとみている。

 黒沢さんは4日未明に搬送されたが、5日朝亡くなった。肋骨(ろっこつ)の背中側が4カ所折れて内臓の損傷もあり、暴行の程度は3階の高さからの転落や交通事故に相当するという。