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 シダ植物のオオバシシランはレッドリストで絶滅危惧ⅠA類とされる。外国産の近縁種と同一とみられていたが、日本と台湾のチームによって2014年、日本固有の新種だと報告された。

 研究に加わった国立科学博物館の海老原淳研究主幹によると、自生地は鹿児島県の屋久島に3カ所と、新種発表後に判明した奄美大島の1カ所が知られるだけ。特に屋久島ではシカの食害を受けており、「早急な対策が望まれる」と話す。

 シダ植物は同じ種でも、目に付く大きな「胞子体」と小さく特徴をつかみにくい「前葉体」という二つの姿がある。分布などが詳しく分かっているのは胞子体で前葉体の情報は少ない。

 海老原さんは屋久島でオオバシシランと思われる前葉体を見かけた。「この仲間の前葉体は寿命が長いと言われ、他にもどこかで生き延びているかもしれない。研究を進めれば新たな保全策が生まれる可能性がある」と期待を込める。(米山正寛)