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 30年前、中国で民主化を求めた学生らを軍が武力で抑え込んだ天安門事件が起きた。関わった人々は中国の今と未来をどう見つめるのか。

事件で失脚した趙紫陽元総書記の秘書 鮑彤さん(86)

 共産党指導部がいまだに天安門事件の真相を公開せず、関係者の名誉回復をしないのは、自分たちの過ちが分かっているからだ。正しいことをしたと思っているなら大きな声で真相を語れば良いはずだ。

 学生たちは死去した胡耀邦元総書記を追悼しようとしただけだ。だが、指導部が人民日報の社説で「動乱」と決めつけ、学生は怒った。民主や反腐敗の訴えにも何も答えなかった。学生が主導的に動いたのではなく、指導部が学生を立ち上がらせたのだ。

 政府が運動を鎮圧したから、今の中国の発展があるというのはばかげた考えだ。民衆を抑えつければ、発展できると言うのか。中国の発展は、その後の民衆の努力と各国からの支援によるものだ。

 中国が豊かになり、人々は自由や民主を求めていないとも言われるが、それは表面的な見方だ。お金を稼ぎ、子どもをよい学校に行かせる。不満があれば、政府やメディアに訴える。そうやって暮らしをつくり、守るためには、自由や民主が必要だ。

 (強権体制の下では)億万長者でも政府高官でも、権力の意向一つで犯罪者になる。その危うさがあるから、口には出さなくても誰もが自由を望んでいる。ただ、抑圧されて口に出せないだけだ。体制内にも必ず異論はある。今のままでよいと思っている人ばかりではない。

 ただ、必要なのは暴力革命ではない。暴力でトップは変えられても自由で民主的な制度は作れない。民衆の武器は理性だ。言論やデモで戦うしかない。時間はかかるかもしれないが、中国の長い歴史の中で10年、20年という時間は大きな問題ではない。(聞き手・延与光貞)

元学生リーダーのウアルカイシさん(51)

 1989年の学生運動に参加したことは、人生の誇りだ。私は北京師範大の学生だった。私たちのグループは、同大教師だった劉暁波氏との議論を通して平和、理性、非暴力といった運動の方針を導き出した。運動が過激だったことが天安門事件を招いたとの主張があるが、受け入れられない。弾圧した側に何よりも責任がある。

 私はリーダーでありながら生き…

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