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それぞれの最終楽章・抱きしめて看取る(6)

日本看取り士会会長 柴田久美子さん

 最後にご紹介するのは、5人のお子さんを残して旅立たれた若いお母さんのお話です。ある程度高齢になると、自然と自分の肉体への執着を手放せることが多いのですが、若い方はなかなかそうはいきません。「まだやり残したことがある」という思いが強いからです。

 長崎県の椿山千春さん(享年37)は卵巣がんが転移していて、末期の告知を受けていました。ご家族はご主人(当時43)と、小学1年から中学3年までの子どもたちです。彼女とは、2015年に長崎県で開いた日本看取(みと)り士会の講座で出会い、16年にも講演会の際にお話ししました。

 がん転移がわかった後の2017年8月ごろから、私は毎日のように電話で彼女と話をしました。現地では日本看取り士会九州研修所長の大橋尚生(ひさお)(44)がサポートしました。

 電話は、多いときは1日2回かかってきました。朝は「今日も朝を迎えられた」という喜びを伝え、夜は心に積もったつらさを吐き出しました。彼女は、育った環境もあり、「なかなか泣けないこと」を悩んでいました。「病気が治らないのは、私が泣けないからじゃないか」とも言っていました。

 友人たちが励ましで言った言葉…

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