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 サッカー女子ワールドカップ(W杯)フランス大会は7日(日本時間8日)に開幕、日本女子代表(なでしこジャパン)は10日(同11日)に初戦を迎える。2大会ぶりの優勝を目指す日本代表は「メンタルトレーナー」という新たなスタッフを迎え入れ、準備を進めてきた。国内の女子サッカー界ではほかにも先進的な取り組みが始まり、若い世代の進路も選択肢が広がっている。(堤之剛)

 なでしこジャパンの心理面をサポートしているのが、メンタルトレーナーの田中ウルヴェ京(みやこ)さん(52)だ。1988年ソウル五輪のシンクロナイズド・スイミングデュエット銅メダリスト。2年前から代表に携わり、選手の「しなやかな心」を一緒に育んできた。

 W杯が目前に迫った、5月末の千葉合宿。田中さんは「free(自由)」「focus(集中)」「fun(楽しむ)」といった「勝利に必要な七つのF」を挙げながら選手たちに講義した。選手同士で討論する時間も設けた。高倉麻子監督(51)は「良い準備ができている」と手応えを語る。

 日本の年代別の男女代表のなかで、恒常的にメンタルトレーナーが同行しているのはこの女子代表だけだ。海外では近年、帯同するチームが増えているが、日本は2011年のW杯初優勝や15年の準優勝の際もいなかった。日本サッカー協会は、今回のW杯や来年の東京五輪でチームに大きな重圧がかかるのを見越して田中さんに依頼した。

 田中さんは米国の大学院でスポーツ心理学を学んで修士号を取得後、20年以上アスリートにメンタルトレーニングを施してきた。代表では、17年1月から1回45分の講義を約10回実施。選手との1対1の面談も重ねた。時間はひとり2時間半に及ぶこともある。

 面談では、不安を抱えている選手がいれば、本人が納得するまで自身の気持ちを語るのをじっくり聞く。一緒に解決策を考え、気持ちをすっきりさせるのが大切だという。実際、心理面はプレーに影響するのか。田中さんは「たとえばPK戦でボールを蹴るときに影響するのは、選手の人生観だ」と説明する。なぜサッカーをしているのかという目的が整理できていれば、PKでも集中できて、意識が浮つかないというのだ。

 希望する選手には、メンタル面の数値化もしている。面談で10問ほど問いかけ、「自信度」を測って記録。各合宿で繰り返し、選手が自分で確認する。田中さんは「強いメンタルとは自分のことがわかっていること。どんなときに焦り、いらつくかわかっていれば対処できる。しなやかなメンタルを目指そうと言っています」。

 W杯は決勝まで約1カ月に及ぶ長期間の大会だ。心理面も結果を左右する。田中さんのトレーニングを受けた選手の一人は「試合に出られない、コンディションが上がらないといった、1%でも起こりそうなことを想定するようになり、動揺しなくなった」と話している。

長野・佐久長聖高、月経周期を自己管理

 創部3年目の長野・佐久長聖高の女子サッカー部。今年初めて1年生から3年生までそろった約30人のチームの特徴の一つは、「セルフコンディショニング(自己管理)」だ。

 力を入れるのは「月経調査」。選手たちは手帳に毎月の健康状態を記録している。日記形式の手帳は順天堂大学女性スポーツ研究センターが発行したもので、大学側から提供を受けた。

 月経との向き合い方は、女性サ…

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