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 大分県杵築市の杵築中央病院が昨年、人工透析治療を受けていた女性(43)が脚の痛みを訴えた際に適切な処置をしなかったため、脚を切断せざるを得なくなる医療ミスがあったことが分かった。

 病院側によると、女性は糖尿病による慢性腎不全で人工透析治療のため通院していた。昨年9月、左足の足裏付近に痛みを訴え、治療を続けたが症状が悪化。翌月、転院先の別府医療センター(同県別府市)で細菌による感染症の進行が分かり、手術で左脚の太ももから下を切断した。

 県医師会の医事紛争委員会は「早めに高度医療機関に転院させ、より有効な抗生剤を調べる検査を受けさせていれば、切除には至らなかった可能性がある」と指摘。病院側もミスを認め謝罪した。

 ただ、補償交渉では折り合いがつかず、女性は病院を運営する医療法人恵友会に慰謝料や後遺症による逸失利益、介護費用など計約7640万円の損害賠償を求め、今月8日付で大分地裁に提訴。病院側は「裁判所の決定に従いたい」としている。(中沢絢乃)