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 那覇市の中心部にある第一牧志(まきし)公設市場が建て替えのため、16日に営業を終える。開業から47年。「地域の台所」は、国内外の旅行客が足を運ぶ食の観光スポットへと移り変わってきた。仮設店舗での営業を経て、2022年度に新たな市場に生まれ変わる。

 国際通りを折れ、アーケード街を150メートルほど進むと、看板が目に入る。「那覇市第一牧志公設市場」。やや古びた鉄筋コンクリート一部3階建ての建物内には、精肉や鮮魚、漬物店など102店舗が入る。

 その一つの長嶺鮮魚店には赤や青紫色の魚が並び、外国人観光客が珍しそうにのぞき込む。店を営む長嶺次江さん(78)は身ぶり手ぶりで魚の説明をし、「市場もずいぶん変わったね。外国の言葉も覚えちゃったよ」と笑った。

 市場の前身は、米軍の物資を売っていた戦後の闇市。那覇市が管理するようになり、1950年にバラック建ての公設市場が誕生した。長嶺さんが叔母を手伝って店先に立ち始めたのは、中学を卒業した50年代半ばのことだ。

 当時は、戦争で夫を失った女性たちが約10キロ離れた糸満漁港で魚を仕入れ、市場まで売りに来た。並ぶのは網で取れた小魚ばかりだったが、地元の人たちが多く訪れ、すぐに売り切れた。「みんな生きるために必死だったよ」

 66年には市が、大雨のたびに浸水する市場の衛生環境を問題視し、移転計画を発表。店主たちは客足が遠のくことを恐れて反対し、長嶺さんも市議会や市長宅へ直談判に走った。69年の不審火で市場の大半が焼失しても店主の多くは移転を拒んだ。その結果、同じ場所で建て替えられることになり、72年10月、今の市場がオープンした。日本復帰から5カ月後のことだ。

 この頃から流通も安定し、店頭…

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