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 ミャンマーの少数派イスラム教徒ロヒンギャ10人を殺害したとして懲役10年の刑を受けていたミャンマー国軍兵士7人が、1年未満の刑期で出所していたとロイター通信などが報じた。この殺害事件を取材していた同通信の記者2人は実刑判決を受けて500日以上勾留されており、対応の違いに人権団体からは批判の声が出ている。

 ロイター通信などは、釈放された兵士の一部や刑務所関係者らの証言として、昨年11月、全員が釈放されたとしている。

 兵士らは、政府の治安部隊によるロヒンギャ武装勢力への掃討作戦中の2017年9月、西部ラカイン州の村で仏教徒の村人とともに、ロヒンギャ10人を殺害したとされる。18年、国軍内部の裁判で懲役10年の判決を受けた。国軍はロヒンギャ難民問題で当初、「(ロヒンギャの)一般人への迫害はなかった」としていたが、この事件の発覚で見解を覆した。

 ロイター通信の記者2人は、この殺害事件を取材中だった17年12月、最大都市ヤンゴン市内で逮捕され、18年9月、国家機密法違反の罪で禁錮7年の判決を受けた。今年4月、最高裁で刑が確定したが、5月になって大統領の恩赦で釈放された。

 兵士釈放の報道を受け、ロヒンギャを支援する「ビルマ人権ネットワーク」は28日、声明で「人権や事実を軽視する行為だ。国軍は、(ロヒンギャ殺害の)命令に従ったから早く釈放したのだろう」と批判した。(ヤンゴン=染田屋竜太)