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 小型プロペラ機の世界レースで、「空のF1」の異名もとる「レッドブル・エアレース・ワールドチャンピオンシップ」が、9月の千葉大会を最後に終了することになった。千葉は国内唯一の開催地で、日本人パイロット室屋義秀選手(46)の飛躍の舞台。関係者は終了を惜しんでいる。

 大会実行委員会の声明によると、2003年から世界各地で90以上のレースを開催。「(レッドブルの)他の催しと同レベルで世間の興味を引きつけることができなかった」と終了の理由を説明した。

 エアレースは、高さ25メートルのゲート(パイロン)で構成される空中コースを飛行して速さと操縦技術の高さを競う。最高時速は約370キロ、最大重力は12G近くになるという。

 千葉大会は、15年から県立幕張海浜公園(千葉市美浜区)で毎年開催。アジア人初のパイロットとして09年から参戦する室屋選手は、16、17年に千葉大会を連覇し、17年は全8戦で年間総合王者に輝いた。

 今季は第2戦がロシア・カザン(6月)、第3戦がハンガリー・バラトン湖(7月)で、最終戦の千葉は9月7、8日の開催。室屋選手は今季、アラブ首長国連邦・アブダビの第1戦(2月)で優勝、28ポイントを獲得して首位に立つ。「スポーツ選手とは、設定されたルールや与えられた条件の中で能力の限界に挑戦する存在。短期決戦となり、他のことは考えず100%レースに集中していく」とコメントを出した。

 千葉大会は4年間でのべ37万人の観客を動員。千葉市によると、2日間で7万人が訪れた昨年の経済波及効果は20億円という。開催をサポートする「レッドブル・エアレース千葉後援会」の1人は、「エアレース開催地として定着し、千葉の都市イメージが変わった実感があっただけに残念」と話した。(熊井洋美)