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 天安門事件後、多くの学生や知識人が弾圧を逃れて欧米に渡り、中国の民主化を訴えて事件の風化にあらがってきた。しかし、中国が国力を高めた30年で、安全だったはずの彼らの「陣地」は狭まりつつある。

 事件直後に指名手配された学生指導者21人の一人で、事件後に渡米した周鋒鎖(51)はここ数年、息苦しさを感じている。

 周は多国籍展開する投資会社で働くなどしながら、中国の民主活動家を支援したり、メディアで中国政府を批判したりしてきた。だが数年前、米国人の同僚からたしなめられた。

 「うちの顧客には、そういう話を聞きたくないという人が多い」

 豊かになった中国人顧客が増えている現実。中国マネーが米国の企業にも強いる自粛の流れに、周は危機感を強める。

 トランプ政権が仕掛けた通商紛争で米国の対中姿勢は厳しさを増したが、民主主義や人権などの理念に基づく批判とは色合いが異なる。損得でてんびんにかけられたとき、米国の政府や企業はどう動くのか。

 周の懸念はそれにとどまらない。

 昨年3月、周の自宅に中国系とみられる若い女がやって来て外から写真を撮り始めた。「こっそりというより、撮っているのを見せつけようとしている感じだった」。周が気づくと、中年の男が運転する車に乗って逃げた。

 周が代表を務める人権団体が入…

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