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 友だち関係に悩む若者に向け、11年前に仙台市の大学教授がつづった「友だち幻想」(ちくまプリマー新書)が、今も売れている。みんなと仲良くするのは当たり前――。そんな圧力から解放され、人との距離感の再考を勧める156ページ。人付き合いに苦しむ長女へのまなざしが、執筆のきっかけだった。

 「1年生になったら、友だち100人できるかな」。冒頭で指摘するのは、そんな歌詞に代表される日本の子供たちの「友だち重視指向」だ。

 なのに、友人関係に悩む若者がなんと多いことか。本は説く。自分を100%受け入れてくれる人といつか出会えるという考えは「幻想」だと。そうバッサリと断じた上で言う。「親しくなった人でも、過剰な期待を持つのはやめよう」

11年前に出版

 著者は宮城教育大の副学長だった菅野仁(ひとし)教授(社会学)。2008年3月に出版された。

 妻の順子さん(49)によると、本は長女の知世(ちせ)さんに宛てられたものだった。知世さんは小学校高学年から友だち関係に悩み、中学生の頃には教室に行けない「保健室登校」に。

 順子さんは「ショックだった。『普通』から外れたようで。恥ずかしくも思い、そんな自分を責めた」と振り返る。

 夫妻で長女の悩みに向き合った。社会学の専門家だった仁さんはフィールドワークの手法を取り入れ、連日、知世さんから話を聞きとり、記録した。成績の良さへのねたみもあってか、周囲から嫌がらせを受けていたようだ。

 そして仁さんは、学術書ではなく、長女が読めるような分かりやすい本を書きたいと筆をとった。

■新たな同…

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