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 札幌市出身の同性愛者である七崎良輔さん(31)が自身の半生をつづった「僕が夫に出会うまで」(文芸春秋)を出版した。インターネットメディアの「文春オンライン」で連載され、閲覧回数が1800万PV(ページビュー)を超えたエッセーを書籍化した。七崎さんは「その時々の感情を思い出しながら、包み隠さず書いた。若い当事者も含めていろんな人々に読んでもらえたら」と話す。

 本には、同性に惹(ひ)かれる自分がいることに葛藤しながらも、自身のセクシュアリティーに向き合い、家族や友人にカミングアウトし、やがてパートナーの男性と「結婚」していくまでを書いた。赤裸々な恋愛談や性体験の話も随所に織り交ぜた。七崎さんは「きれいごとは響かない。泥臭い人生を書いた方が読者に届くと思った」。

 七崎さんは今、住まいのある東京都江戸川区で、区民向けに性的少数者の当事者の話を聴く勉強会などを開いている。本の出版を機に、高校までを過ごした札幌でも、当事者として活動の幅を広げていければと考えている。

 七崎さんは「今、世の中に必要なのは、当事者が自分のストーリーを語ること。100人いたら100通りのストーリーがある。いろんな選択肢を知ってもらって、理解が進んでいけば」と話した。(白井伸洋)