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 青森県深浦町の森林でナラ枯れ被害が広がっていることを受け、県西北地域県民局は今年度から2年間、ナラなどの広葉樹の「伐採・利用モデル」を構築する事業に取り組む。従来の被害木処理とは別に、被害に遭いやすいナラの高齢木や大径木の伐採を促進して被害の未然防止を図り、その木材を有効利用する方策も探る。

 同局地域農林水産部と津軽森林管理署、深浦町、鰺ケ沢町、県森林組合連合会などでつくる協議会が母体となって事業を進める。

 3日の初会合で示された今年度の事業計画によると、深浦町横磯地区の民有林の一部を検証林(計5ヘクタール以上)と位置づけ、主に幹の直径が30センチ以上のナラを伐採して森林の若返りを図り被害に遭いにくくする。一方で、木工所や家具店などの関係者らでつくる部会を設け、伐採した木材の販路開拓や付加価値の高い製品開発など地域に利益を還元する方策を探る。

 ナラ枯れはカシノナガキクイムシという虫が運ぶ病原菌で樹木が枯死する伝染病で、県内では2010年に深浦町で初めて確認された。16、17、18年にも同町で被害があり、今季(18年7月~19年6月)は昨季より180本多い2211本(民有林1103本、国有林1108本)の被害が確認されている。(佐藤孝之)