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 スリランカの連続爆破テロの取材中、乗っていたタクシーが路上の子牛をひいてしまった。子牛を道路脇に運び、獣医師を探していると、事故に気づいた地元の人が大勢集まってきた。現場が牛を神聖視するヒンドゥー教徒が住む地区で、ヒンドゥー寺院の目の前だったからだ。

 隣国インドでは、過激なヒンドゥー教徒が、牛を運んでいたイスラム教徒をリンチする事件が相次ぐ。今回の爆破テロ実行犯はイスラム過激派組織のメンバーで、スリランカでも事件後、イスラム教徒の店が壊されるなど宗教対立が高まっていた。

 不安を抱きつつ、けがした子牛のそばで待つこと約1時間。若い獣医師が到着した。診断して注射をした後、「歩けるようになるかはわからない。私がまた明朝に来る」と言う。治療費を尋ねると、首を横に振って受け取らずに去ってしまった。

 その姿を格好良いと感じ、思わ…

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