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 横浜市南部を走る自動運転の新交通システム「シーサイドライン」の駅で起きた逆走事故で、運営会社の横浜シーサイドラインは3日夜、報道関係者の取材に応じ、事故車両が車止めに衝突した際、時速20キロ以上のスピードが出ていたとみられることを明らかにした。

 原因究明に向け、同社は同日、事故車両の破損状況を検証した。連結部分が激しく変形し、大きな力が加わったことが確認された。車両は駅の停止位置から約25メートル先の車止めまで、通常に加速した場合と同様の速度でぶつかったとみられ、車両と車止めの破損状況からも時速20キロ以上の速度が出ていたとみられるという。

 一方、同社は早期の運転再開をめざし、有人運転に向けた車両の点検を開始した。事故車両を除く15編成について、自動列車制御装置やブレーキを調べ、終了し次第、国土交通省と運転再開について協議する。運転免許を持つ社員は67人と少なく、有人運転による再開の場合、運行本数は絞らざるをえないという。(武井宏之、土屋香乃子)

 横浜市の新交通システム「シーサイドライン」で14人が重軽傷を負った逆走事故を受け、同様に無人運転をしている全国の路線が3日、職員をホームに配置するなどの緊急対策を始めた。各社とも逆走は「想定外」と説明。原因が特定されない中、乗客の安心や安全を図る目的がある。

 無人で自動運転をしている新交通システムは、東京や大阪、名古屋、神戸などシーサイドラインを含めて全国に7路線ある。各社は「何重にも安全対策をしている。そもそも仕組み上、逆走は想定していない」と強調するが、シーサイドラインでは駅の制御システムが出発の合図を出した直後に逆走しており、合図を受ける車両側のシステムに問題があった可能性がある。

 東京の臨海部を走るゆりかもめは、職員を始発駅のホームに置き、出発時にいつでも非常停止ボタンを押せるようにした。担当者は「あくまでお客さまに安心感を与えるための措置」とし、事故の原因が明らかになるまでの当分の間は続ける。神戸市のポートライナーと六甲ライナー、東京都の日暮里・舎人(とねり)ライナーも、利用者の多い時間帯は始発駅のホームに職員を置き、逆走した場合に緊急停止できるようにする。

 愛知県のリニモでは、始発駅から運転士が乗り込むことになった。運営する愛知高速交通によると、逆走など万が一の場合は、手動で緊急停止する。運転士は隣駅で降り、緊急配備は事故原因が判明するまで続けるという。担当者は「仮に逆走があったとしても運転席から手動で操作するしかない」と話した。

 また、ポートライナーと六甲ラ…

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