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 地域に1人しかいない医師が、急病で診療できなくなったら――。こうした事態に備え、厚生労働省は10日、別の病院の医師がオンラインで診療し、薬を処方できるよう規制を緩める指針の改正案をまとめた。見直しのきっかけは、山あいの診療所で起きた、ある医師の「問題行為」だった。

 秋田市から車で1時間半ほど離れた秋田県上小阿仁(かみこあに)村。村は3月、この村唯一の医療機関、村立国保診療所の80代の所長を1カ月の減給処分にした。所長がインフルエンザにかかって臨時休診にした際、診察せずに46人の患者に処方箋(せん)を出したためだ。

 診療所の常勤医師は歯科を除くと所長1人。2月5日にインフルエンザにかかり、4日間の休診を決めた。村の全戸にIP電話で周知したが、知らずに来院する患者が相次いだ。

 そこで、同じ病状が続き定期的に薬を処方している慢性疾患の患者らに、医師が診察せずに処方箋を出した。看護師が血圧などを測って報告したという。それを知った県が7日に問い合わせ、処方箋の発行を中止。12日に保健所職員が立ち入り検査に入った。

 村の人口は約2300人。診療所の医科の患者は1日平均約30人。最寄りの病院までは車で20分ほどかかる。所長は「服用する薬がなければ患者が困る」と村に説明したという。

 県医師会の2年前の調査によると、回答した377診療所の約2割は所長が70歳以上。9割近くで常勤医師が1人だけだった。医師に何かあれば、地域全体の医療が立ちゆかなくなる。広大な面積を占める全国の過疎地で、危機感は強まるばかりだ。

■医療情報の共有が条件、…

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