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 仮想通貨(暗号資産)の取引にからみ、今年3月までの数年間に全国で少なくとも50人と30社が総額約100億円の申告漏れを国税当局から指摘されたことがわかった。2017年末に主要通貨「ビットコイン」の相場が年初の約20倍に高騰しており、このころに多額の売却益を得たのに税務申告しなかったり、実際よりも少なく申告したりしたケースが相次いだとみられる。

 関係者によると、東京国税局の電子商取引を担当する調査部門が昨年、都内の複数の仮想通貨交換業者(取引所)から顧客らの取引データの任意提出を受けた。同部門はデータを分析し、多額の売却益を上げたと見込まれる個人や法人をリストアップ。札幌から熊本まで全11国税局と沖縄国税事務所が、この取引データや独自に集めた情報に基づき税務調査し、個人・法人を合わせて少なくとも80件、総額約100億円の申告漏れを指摘した模様だ。

 このうち70億円以上は、親族や知人名義の口座で取引したり、実際の取引記録を残しているのに故意に売却益を少なく見せかけたりしたとして、重加算税対象の「所得隠し」と判断された。高額・悪質なものについては脱税容疑での告発も検討しているとみられる。

 一般社団法人「日本仮想通貨交換業協会」(東京)によると、主要5通貨が売買された総額は17年度は69兆1465億円で、16年度の20倍、15年度の788倍に急増。取引による利益は所得税法上の「雑所得」になり、一般的なサラリーマンの場合、年間20万円を超えると確定申告が必要になる。ただ、取引の実態が見えにくいことから税務申告しないケースが多数あるとみられていた。

 こうした「税逃れ」を防ぐため…

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