「ナナハン」秘密プロジェクトの隠語だった 誕生50年

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森田岳穂
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 排気量750ccの大型バイクを指す「ナナハン」の語源となった「ホンダドリームCB750FOUR」が発売されて今年で50年。マンガや映画など数々の作品にも登場し、ナナハンブームを巻き起こした伝説のモデルだ。今も大事に乗り続ける熱狂的なファンも多い。

 「堂々たる風格 驚異のパフォーマンス 超弩級(どきゅう)オートバイ遂(つい)に登場! 価格は38万5千円」

 CB750が発売されたのは1969年。当時のホンダのプレスリリースには勇ましい言葉が並ぶ。日本のオートバイはそれまで排気量650ccが最大で、そこへ登場した並列4気筒、750cc、最高速度200キロ超の高性能バイクは、多くのファンを驚かせ、熱狂させた。

 ホンダの広報を務める高山正之さん(63)もその一人だ。「怖いくらい巨大で、衝撃だった。当時はより速い、より大きいものへの憧れが強い時代。兄のCB750を借りて高校に通うと、とても注目を浴びました」と話す。

 ホンダが日本で初めて750ccを開発したのは、米国市場のてこ入れのためだった。米国では米ハーレーダビッドソンや独BMWといった排気量が大きいオートバイが人気で、ホンダは苦戦していた。互角に戦えるオートバイを作ろうと68年、CB750の開発が始まった。

 ホンダの社史によると、外部…

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