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 看護師を装い、無資格でインスリン注射や採血をしたとして、千葉県警は6日にも、同県鎌ケ谷市の元団体職員の男(54)を、保健師助産師看護師法違反(無資格者による診療補助行為)と偽造有印公文書行使の疑いで逮捕する方針を固めた。捜査関係者への取材でわかった。

 看護師と偽って関東の複数の福祉施設で勤務した疑いがあり、県警は偽装が明るみに出ないよう転々としていたとみている。千葉県の福祉施設で医師を装って縫合などの医療行為をした疑いもあるといい、県警は医師法違反容疑でも捜査する方針。

 捜査関係者によると、男は特別養護老人ホームに看護師として勤務しようと企て、昨年4月、偽造した看護師免許証のコピーを人材派遣会社の社員に提示した疑いがある。さらに無資格にもかかわらず、派遣先の同県柏市の特別養護老人ホームで昨年、入所女性に49回にわたって血糖値測定やインスリン投与に伴う注射をしたり、別の女性から採血をしたりした疑いがある。いずれも健康被害は確認されていないという。

 関係者によると、人材派遣会社が男に免許証の原本の提出を求めたところ、連絡が取れなくなり、昨年8月、人材派遣会社が船橋署に相談していた。男はかつて医療系の派遣会社で勤務。その際入手した医師や看護師の免許証のコピーを、自分の名前に書き換えるなどして偽造していたという。男は任意の調べに、過去に海外で看護師として働いた経験があると話しており、県警はその際に注射の技術などを習得した可能性があるとみている。(寺沢知海、多田晃子)