写真・図版

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 囚(とら)われの猿田博士のもとへ、正人はまっすぐ走っていった。国民党兵士が機関銃の銃口を正人に向け、撃とうとする。と、正人を追ってきた芳子が、小型ピストルを振り回し、めちゃくちゃにあちこちを撃った。

 そのうちの一発が、猿田博士を杭に縛りつける縄をかすめた。博士は真っ青になり、「た、助けて……」と呻(うめ)いた。

 兵士たちが芳子をぐるりと囲む。「まずい。おいら弾切れだ」と芳子が天を仰いでぼやく。そこにルイが駆けつける。背中の飾り刀を引き抜きつつ、地面を蹴って飛翔(ひしょう)し、兵士たちの機関銃を叩(たた)き落としていく。

 芳子が機関銃を拾い、笑いながら、前後左右にめちゃくちゃに撃った。猿田博士がまた「たっ、助けてくれぇ……」と悲鳴を上げる。

 正人が縄を解いてやり、猿田博士を背負った。飛行場へと走りだす。

「誰だか知らんが、恩にきるぞ。お若いの!」

「ぼくは正人です。間久部緑郎の……その、弟です」

 と、正人は絞りだすように言っ…

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