コンビニの実態、公取委調査へ 24時間営業で店主疲弊
西山明宏 神沢和敬
コンビニ業界の実態調査に、公正取引委員会が乗り出す方針を固めた。人手不足と人件費の上昇に悩む店主から24時間営業の見直しを求める動きが出ており、本部側が一方的に拒んで不利益を与えていないかどうかを調べる。値下げ販売や仕入れ、大量出店についても調べる可能性がある。
公取委の幹部によると、調査入りを近く正式に決める。アンケートの形式で今夏にも実施し、結果は来年前半にも公表する。コンビニ業界への調査は2011年以来となる。
公取委が注目しているのは、24時間営業の見直し問題だ。今年2月、大阪府東大阪市のセブン―イレブン店主が、本部の制止を振り切って営業時間を短縮。他社も含めて全国に5万数千店あるコンビニの店主たちの疲弊に注目が集まり、社会問題になった。
公取委はすでに、店主からの営業時間の見直し要求を本部が一方的に拒み、店が赤字になるなどの不利益を与えた場合は独占禁止法が禁じる「優越的地位の乱用」にあたり得る、との見解を文書にまとめている。
今回の調査で実際にそうしたケースがあれば、独禁法違反の疑いで審査し、本部に排除措置命令などの行政処分を出すことも視野に入れる。
「消費期限が近づいた食べ物…