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 国税庁は5日、増加する仮想通貨(暗号資産)取引やネットビジネスへの対応方針をまとめた。国税当局が民間事業者に顧客(利用者)の情報を照会できる手続きの整備▽調査態勢の充実▽適正申告のための環境づくり、が3本柱だ。

 動画やゲームなどのネット配信、モノやサービスを個人間で共有するシェアリングエコノミーなど、国際取引や無店舗営業が容易な業態が増加。匿名性の高い仮想通貨も流通し、取引実態が把握しにくいことが課題となっていた。

 事業者への情報照会は、これまで国税当局が任意で求めても個人情報保護などを理由に拒まれる場合があった。このため3月に参議院で可決・成立した改正国税通則法で「協力を求めることができる」とし、法的根拠を明確にした。顧客の申告漏れ割合が高いと見込まれる場合や、違法取引の疑いがあるときは、正当な理由なく照会を拒んだ事業者に1年以下の懲役または50万円以下の罰金を科す。来年1月から適用される。

 また7月からは、電子商取引の情報収集や調査にかかわる兼務職員を増やす。ホームページや業界団体などを通じた適正申告の呼びかけも強める。(花野雄太)