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 世界中から生徒が集う全寮制国際高校「ユナイテッド・ワールド・カレッジ(UWC)ISAKジャパン」(長野県軽井沢町)が、インターネットを通じて寄付を募るクラウドファンディング(CF)を始めた。途上国の出身など多様な社会的、経済的背景を持つ生徒に奨学金を支給し続けるためだ。

 ISAKは、多様な生徒が集まる環境で、社会に変革を起こす「チェンジメーカー」を育てるという理念を掲げる。企業経営者ら100人から一口1千万円の支援を受けるなどして、2014年に開校した。

 いま73カ国の190人が学ぶ。経済的に苦しい家庭出身の生徒も多く受け入れ、7割が奨学金を受けて学ぶ。年間の奨学金は約3億5千万円。企業からの支援や、教育に関心のある人から町へのふるさと納税で支えられている。

 今月、1~2期生の同窓会が初めて開かれた。米国やカナダ、オーストラリアなどから卒業生ら約30人が集まった。

 世界中にちらばった同窓生が一堂に会するため、スポンサーを募って企業に資金を出してもらい、卒業生の渡航費や滞在費をまかなった。一方、企業の担当者が同窓会を訪れて会社をPRしたり、卒業生と交流したりした。資金集めのプロセスも含めて卒業生たちが自ら企画・運営した。

 1期生で、米国の大学で開発経済を学ぶ金岡佑一郎さん(20)は昨夏、ニューヨークのホームレスの問題に関心を持ち、路上でアカペラで歌を披露して寄付を募った。SNSで拡散され、多くの人が賛同したという。「自分のできることから変革は起こせる。ISAKで学んだことが生きている」

 インド出身の1期生ヒマンシュ・ブルテルさん(20)は米国の大学で生物学を学ぶ。2期生でシエラレオネ出身のアイザッタ・マネさん(20)は早稲田大で学ぶ。母国で女性の地位向上のために働くのが夢だ。3人とも、奨学金を得てISAKで学び、大学にも別の奨学金で進学した。

 より多くの人に学びを支えてもらいたいと、朝日新聞社のCFサイト「A―port」(http://t.asahi.com/vum3別ウインドウで開きます)で今月半ばから寄付を募り始めた。8月末までで、支援の額は3千円から(学生は千円)。5千円以上支援してくれた人を対象に7月5日、東京都内で小林りん代表理事の講演会を予定している。(岡林佐和)