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 大手広告会社、電通の社員、長久(ながひさ)允(まこと)さん(34)の監督作が米国やドイツなどの映画祭で受賞を重ね、14日から全国で公開される。三つ編みのお下げという特徴的な髪形で、さぞ華やかな道を歩んできたのかと思いきや、「実は窓際社員でした」と吐露する。だからこそ、日の当たらない人への応援歌となる物語をつくり続けたいという。

 今年2月のベルリン国際映画祭。初長編作「ウィーアーリトルゾンビーズ」が、青少年が審査するジェネレーション14プラス部門で特別表彰され、長久監督は満面の笑みで右手を高々と突き上げた。「ティーンエージャーを救うためにつくった映画なので、とてもうれしい」

 作品は、それぞれ両親を亡くして感情を失い、周囲から「ゾンビ」とさげすまれた13歳の少年少女4人がバンドを結成して、心を取り戻してゆく物語。テレビゲームに影響を受けたような映像とポップな音楽、キッチュな衣装などが評価され、若手の国際的な登竜門とされる米サンダンス映画祭でも審査員特別賞を獲得した注目作だ。

 大手広告会社の社員による作品で、インターネット上には「どうせエリートだろう」「電通だから評価されている」などという声もある。だが、2007年の入社後、仕事で手がけた映像はテレビCMではなく、スーパーの店頭で流す牛肉の宣伝や、ゆるキャラのPR番組など地味なものばかりだった。「広告のメインストリームからはほど遠いところにいた。当時の僕を知っている人は、同期でも1割以下だったと思う」と振り返る。

 「売り上げにもならない小さな…

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