文化庁芸術祭、作品を紛失 作者がツイッター見て気づく
上田真由美
東京都内で開催中の「文化庁メディア芸術祭」で、展示作品を紛失したと、芸術祭事務局が6日発表した。
優れた現代作品を顕彰する催事で、紛失したのは、アート部門の新人賞に選ばれた(euglena)さんの「watage」。タンポポの綿毛を使った五つの連作の1点で、子どものこぶし大の小さな丸い作品だ。文化庁によると、5日朝の展示前、運営を委託された会社のスタッフが作品の一部が破損しているのに気付き、予備の作品に取り換えた。この際にもとの展示作品を紛失したという。
破損・交換についてスタッフは作者に連絡しておらず、作者がツイッターに投稿された写真を見て違う作品が展示されていることに気づいて指摘し、紛失が発覚した。同庁は作者に謝罪し、委託会社が制作費を弁償する。6日から代わりの作品を展示している。
同庁の担当者は「破損に気づいた段階で作者に相談せず、勝手に取り換えて作品にも作者にも失礼なことをしてしまった」と話している。(上田真由美)
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