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 2016年に熊本、大分両県を襲った熊本地震で大きな被害を受けた熊本県益城町に派遣されている大分県職員の原田昭一さん(59)が、同町の復興の様子を伝える新聞を発行している。県立埋蔵文化財センターで配布しているほか、同センターのホームページなどでも読むことができる。

 同町は地震で98%の建物が被害を受け、再建に伴う埋蔵物調査の需要が増えている。県は17年4月から県職員を派遣して、復興を支援しており、原田さんは18年4月に同町に派遣され、復興工事に伴う文化財調査などの仕事をしている。

 原田さんが派遣を希望したのは、現地で被害の大きさを目の当たりにしたのがきっかけ。地震から約2カ月後、私的に同町を訪れた。壊滅した町の様子を見て、「支援の話があれば行きたい」と手を上げた。

 派遣後は同センターのフェイスブックで「益城町通信」というタイトルを掲げて情報発信をしていたが、インターネットになじみがない高齢者や子どもたちにも情報を伝えたいと、新聞発行を思いついた。記事を書くだけでなく、写真のレイアウトも工夫しながら新聞を作っている。

 5月に発行された第1号では被災した町内の文化財を紹介している。新聞は毎月1回発行し、益城町の復旧、復興状況や原田さんの仕事の話などを伝えていく。原田さんは、「熊本地震の記憶を後世まで伝えられるものにしたい」と意気込んでいる。(小林圭)