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 神戸大や大阪大、東京大などの研究チームが、紫外線でDNAが傷ついたときに修理役のたんぱく質が傷を素早く見つけ、修復する仕組みを突き止めた。英科学誌ネイチャーに論文を発表した。皮膚がんの予防薬などにつながる可能性があるという。

 生命の設計図と言われるDNAは、様々な原因で1細胞あたり1日数万回も傷ついている。DNAを傷つける身近な要因の一つが、日光に含まれる紫外線だ。修理役のたんぱく質が傷を修復するが、間に合わなくなると細胞が死んだり、がんになったりする。紫外線によるDNAの傷は、いつ、どこにできるかわからない。どうやって傷を修復するのかは謎だった。

 研究チームは、紫外線がつける傷をDNA上に人工的に再現した。その傷に修理役のたんぱく質をとりつかせた。この様子を生きている時に近い状態を調べられる特殊な電子顕微鏡で観察。すると、修理役のたんぱく質は、わかりにくいところに傷が隠れている場合でも、DNAを動かして傷をあらわにして、見つけ出して修復していた。

 神戸大の菅沢薫教授(分子生物学)は「修復の制御が可能になれば、紫外線から細胞を守ることなどにも応用が期待できる」と話している。論文はネイチャーのサイト(https://doi.org/10.1038/s41586-019-1259-3別ウインドウで開きます)で読める。(田中誠士)