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 86歳の女性。2年前から「口腔(こうくう)カンジダ症」で治療を受けていますが、次第に患部が広がり毎朝口をすすぐと黒ずんだ血が出ます。入れ歯が当たって痛むことはなく、硬いもの以外は普通に食べることができます。普段の生活で心がけることはありますか。(千葉県・K)

【答える人】高野正行(たかの・まさゆき)さん=東京歯科大学水道橋病院副病院長(口腔顎顔面外科)=東京都千代田区

 Q 口腔カンジダ症とは。

 A 口の中にいる真菌(カビ)で起きる病気です。免疫力の低下や唾液(だえき)の減少に伴う口の中の乾燥が引き金になって発病します。一般的に高齢者に多い病気ですが、若い人でも免疫が低下する薬を使っている人やエイズウイルスに感染し、免疫力が下がった人がかかることもあります。

 Q どんな症状ですか。

 A 自覚症状は舌を中心にした痛みや違和感、味覚異常(苦み)などです。白いコケ状のものが粘膜に付着する偽膜性、粘膜が赤くなる紅斑性、粘膜が硬くなる肥厚性の三つに分類されます。粘膜がただれて出血しやすくなるので、義歯と接触する粘膜の部分がこすれて出血し、それが義歯と粘膜の間にたまって時間の経過とともに黒ずんだものになる可能性はあります。

 Q 診断と治療は。

 A 口腔粘膜の分泌物を培養して真菌の有無を調べます。治療は、抗真菌薬を含むのみ薬や塗り薬で真菌の増殖を抑えます。早ければ2週間くらいで治る人もいますが、再発することもあります。薬だけに頼らず、口の中の清潔を保ち、入れ歯の清掃をしっかり行うことが大切です。

 Q 注意すべきことはありますか。

 A カンジダ症の薬には、血を固まりにくくする薬や血糖値を下げる薬などの作用を増強するものがあります。治療を始める時には服用している薬について主治医に伝えることが必要です。また、口腔がんでもカンジダ症と似た症状が出ることがあり、がんの発病で免疫力が低下してカンジダ症を併発することもあります。症状が長引く場合には、がん検診を受けることをお勧めします。

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