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 米航空宇宙局(NASA)は7日、国際宇宙ステーション(ISS)を民間企業に開放する商業利用方針を発表した。早ければ来年にも民間宇宙飛行士の滞在を始め「宇宙旅行」が可能になる。ISSには、これまでロシアが窓口となり7人の民間人が滞在しているが、NASAが行うのは初めて。

 NASAによると、ISSの使用権を企業に売る方式。ISSを使い、宇宙空間での実験や製品開発などを行うことを想定しているが、企業が「宇宙旅行」用に販売することも可能だ。NASAが想定するのは滞在1人あたり1泊3万5千ドル(約380万円)で、電気や水、機器の使用料が含まれる。このほかに往復の宇宙船代約5800万ドルがかかるという。企業のもうけなどが上乗せされるため、実際に宇宙旅行に行く費用はさらに高くなる。

 往復には現在開発中のスペースXのクルードラゴン、ボーイングのスターライナーの有人宇宙船が使われる。滞在は年間2回、各30日程度を予定しており、年12人程度となるという。ISSの維持管理はこれまで通り、NASAや宇宙航空研究開発機構(JAXA)など各国宇宙機関の飛行士が行う。

 ニューヨーク・タイムズによると、宇宙ホテル計画を進める米ベンチャー「ビゲロー・エアロスペース」が飛行士を送るためにスペースXの4回分の打ち上げを確保しているという。

 トランプ政権は月・火星探査に重点を置くために、2024年以降のISSへの直接予算を打ち切り、民間に運営を任せる方針を示している。(ワシントン=香取啓介)