[PR]

 カネミ油症の取材で、深田俊祐(84)は西日本の各地に足を運んだ。1969年末に向かった高知県土佐清水市には小倉発の深夜特急、フェリー、ディーゼルカー、悪路を飛ばすバスを乗り継ぐ「大旅行」で、到着は翌日の夕方。沖縄復帰前は「日本最西端」だった長崎県玉之浦町(現在の五島市)には、福江島に着いてから渡し船で行った。

 71年に出版した「人間腐蝕(ふしょく)」で深田は、そんな行路や旅程を丹念につづった。「患者に会う難儀さを伝えるため。カネミ油があちこちに流通して、被害が遠くまで散らばっている様子を知らせたかった」

 各地の患者に互いの消息を知らせる「メッセンジャー」としても重宝がられていたという。散在する患者たちにとって、情報や意見の交換が難しかったことの裏返しと言える。

 「一堂に会する機会もまれだっ…

有料会員限定記事こちらは有料会員限定記事です。有料会員になると続きをお読みいただけます。

有料会員限定記事こちらは有料会員限定記事です。有料会員になると続きをお読みいただけます。

有料会員限定記事こちらは有料会員限定記事です。有料会員になると続きをお読みいただけます。

有料会員限定記事こちらは有料会員限定記事です。有料会員になると続きをお読みいただけます。

980円で月300本まで有料記事を読めるお得なシンプルコースのお申し込みはこちら