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 体長わずか2センチと日本最小種のトンボ「ハッチョウトンボ」が生息する和歌山県古座川町直見の直見大谷湿田で9日、町教育委員会が町内3小学校の児童を対象に生態観察会を開いた。児童に学校や学年を超えたグループで野外活動を体験してもらう「Kozagawa Adventure Kids」という事業の一環。

 ハッチョウトンボは町の天然記念物で、県レッドデータブックで準絶滅危惧になっている。参加した1~6年生15人は湿田の木道からその姿を探したほか、イトトンボやショウジョウトンボ、イモリ、オタマジャクシなども観察した。

 指導役を務めた町文化財保護委員の辻新さん(67)によると、今年のハッチョウトンボの羽化数は例年より少なめ。理由ははっきりしないが、昨年までいなかったメダカが大量繁殖し、卵を食べたりヤゴの餌を奪ったりしたことが一因と考えられるという。メダカはもともと生息しておらず、人為的に持ち込まれた可能性があるという。

 辻さんは児童たちに「ちょっと他の種類が(生息域に)入ってくるだけで、生き物にはものすごい影響が出ます」と話しかけた。高池小学校4年の瀧本小虎君(9)は「去年より少なくて残念。大事に守っていかないと」と話していた。(東孝司)