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 住宅メーカー最大手の大和ハウス工業(本社・大阪市)が販売した愛知県内の分譲マンション1棟で、耐震性を高める「構造スリット」(すき間)が十分に入っていないことが分かった。同社は、図面ではあるべき設備がない施工不良を認め、自社負担で是正工事をする方針。

 大和ハウスによると、建築後8~12年経ったマンションは外壁タイルを同社が自主的に検査することにしている。このマンションも昨年5月の赤外線検査で、タイルが構造スリットをまたいで貼られている不具合が判明。10月の再検査で構造スリットがそもそも入っていないことが分かった。今年2~4月、住民説明会などを開催。今月に入り、スリットを入れ直す是正工事を8月から実施することなどでマンションの管理組合と合意したという。

 構造スリットは、壁の揺れを柱や梁(はり)に伝えないために設けるすき間のことで、緩衝材を入れる。大和ハウスは構造スリットがなくても「直ちに安全上の影響はない」と説明。全国のほかの物件についても、「今のところ同様の事象はないが、タイル検査で今後判明した場合は対応したい」としている。

 このマンションは十数階建て。施工した業者は倒産しており、大和ハウスが売り主の責任として対応したという。(前川浩之、佐藤英彬)